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津波で曲がった道の駅の案内標識=2025年6月3日、岩手県宮古市田老、佐藤善一撮影

 東日本大震災で多くの犠牲者が出た岩手県宮古市田老地区に6日、津波など自然災害の歴史や教訓を伝える市災害資料伝承館がオープンした。津波でねじ曲がった道路標識など約130点の資料を展示。津波の資料館整備は旧田老町時代から検討されてきた。国土交通省東北地方整備局と被災4県などで構成する震災伝承ネットワーク協議会の「震災伝承施設」に345件目の施設として登録された。

 伝承館では、繰り返し大津波に襲われてきた田老の歴史について学ぶことができる。高さ10メートル、総延長2・4キロあり「万里の長城」とも呼ばれたが、大震災で一部が壊れた田老防潮堤や、明治、昭和、東日本大震災で受けた津波被害などについて、パネル展示や映像で伝えている。プロジェクションマッピングでは、防災対策に取り組んできた田老地区の歩みを体験することができる。

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津波前の田老地区の街並みを再現したジオラマ。展示は6月末まで

 大型モニターでは、東日本大震災で被災した市内5カ所の津波映像が見られるほか、田老や藤原・磯鶏など市内6カ所について、震災前と震災直後、10年後に撮影された空撮写真で見比べることができる。

 地震、津波以外にも、台風や…

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